ジグヘッドをより遠くに飛ばせる方法としてキャロやフロートを使った方法を記事にしましたが、今回は、フロートリグにフォーカスしてみました。
私がよくいく釣り場はシャローエリアで、砂地ですがいろいろと海底には沈んでいるようで根掛が多いのも特徴です。
そこで、フロートリグであれば表層からのレンジをキープすることが可能で根掛を回避できると考えこれが一番良い方法だと結論を出しました。
ロッドのスペックの見方
フロート用でそれなりに遠投したいとなるとウエイトの重いフロートをキャストできるロッドが必要になります。
月下美人 AJING 74L-S(7.4ft、ライト、ソリッドティップ、ルアー重量0.6g~10g)を売却したのでそのスペック以上の製品を探しました。
ロッドのモデルナンバー
ダイワ製のロッドの品名からそのロッドのスペックがある程度わかります。
モデルナンバーの例
832MSB–SV AGS21
以下が説明です。
全長
83=8ft.3in.
継数
1=ワンピース、2=ツーピース、4=フォーピース、T=テレスコ
パワー
UL,ULL,L,L+=軽いルアーとライトライン向け
ML,M=一般的オールラウンド向け
MH,H,XH=ヘビーカバー向け
※/がある場合は、ティップパワー/バットパワー
テーパー
S=スローテーパー
R=レギュラーテーパー
F=ファストテーパー
X=エクストラファストテーパー
※/がある場合は、ティップテーパー/バットテーパー
ロッドの種類
B=ベイトキャスティング
S=スピニング
機能表示
SV=SVFコンパイルX
AGS=エアガイドシステム
SMT=スーパーメタルトップ
S=ソリッドティップ
T=チューブラーティップ
年号
21=2021年モデル
継数、テーパー、ロッドの種類、年号の表記がないモデルもあります。
所有ロッド紹介
月下美人 AJING 55UL-S
月下美人シリーズ、アジング用ロッド、5.5ft ウルトラライト ソリッドティップ
※カタログ値では1.65mなので5.41338583ftです。
月下美人 AJING 78ML-S
月下美人シリーズ、アジング用ロッド、7.8ft ミディアムライト ソリッドティップ
※カタログ値では2.34mなので7.67716535ftです。
月下美人 メバル 76L-T
月下美人シリーズ、メバリング用ロッド、7.6ft ライト チューブラーティップ
※カタログ値では2.29mなので7.51312336ftです。
ジグキャスター ライト MX 89L
ジグキャスター ライト MXシリーズ、ショアジギング用ロッド、8.9ft ライト チューブラーティップ
※カタログ値では2.67mなので8.75984252ftです。ジギング用はチューブラーティップです。
重さ、長さ、ラインの単位の変換はダイワ公式アプリをインストールすればツールが使用できます。
月下美人 AJING 78ML-Sやジグキャスターは全長の定義が異なるのか長さ表記があっていないように思います。
フロートリグの適応ロッドは?
現在所有しているロッドになくかつフロートリグに適切なロッドの条件を考えてみました。
この条件を基準にロッドの絞り込みを行います。
条件1:ルアー重量10g以上
遠投を考えるとウエイトの重いフロートをキャストできる方が有利です。
フロートだけでなく他のパーツ(スイベル、スナップ、ジグヘッドなど)もウエイトとしてプラスになりますのでルアー重量は10g以上がおススメです。
使用するフロートをどれにするかなども考慮した上でルアー重量は決めた方が良いと思います。
たとえば、管付きのフロートだと8g以上しかありません。他のパーツの重さを加算すると9gオーバーにはなるのでルアー重量が10gまでだとちょっと不安です。
74L-Sのスペック以上を購入しないと売却したのが無駄になると思えたので、今回は、15g以上を条件にしました。
以下は2022年のダイワカタログから抜粋したアジング、メバリングロッドです。(2022年2月現在)
ルアー重量が10g以上のロッドを赤い□で囲んでみました。
14製品が該当します。
条件の15g以上となると5製品に絞られます。
条件2:穂先はソリッドティップ
条件1かつソリッドティップの条件を満たすのは1製品のみでそれが、月下美人 AJING 78ML-Sです。
ソリッドティップの理由
ソリッドティップを条件にした理由は、以前、チューブラーティップのロッドで試したときにいまいちの印象だったためです。
チューブラーティップは、ルアーをきびきび動かすことができるでしょうし、遠くのあたりに敏感に反応でき、また、重めのルアーをキャストするのは楽ちんだと思います。
しかし、リトリーブするとフロートが水面を移動する際のダイレクトな感覚しかロッドに伝わってこず、ジグヘッドがどのように動いているのか全くわかりませんでした。
フロートリグの釣りはそんなものなのかとも思いましたが、リトリーブ速度を変えてみても同じで、ロッドの穂先が反発してそうなるのかもと思いました。
そこで、フロートのリトリーブには穂先がしなやかにやわらかいソリッドティップのロッドの方が良いではと考えました。
ジグヘッド自体は軽量の0.6g以下を使用するつもりなのでソリッドティップのほうが食い込みが良くフッキング率が高い点を優先させました。
フロートリグのアクションでは、スローにリトリーブをしたり、リトリーブ中にストップさせたり、ドリフトしたり、ただ漂うだけでもアップダウンさせるだけでも良いと思います。
これらを操作するにはソリッドティップのほうが良いと判断しました。ソリッドティップの理由
ソリッドティップを条件にした理由は、以前、チューブラーティップのロッドで試したときにいまいちの印象だったためです。
チューブラーティップは、ルアーをきびきび動かすことができるでしょうし、遠くのあたりに敏感に反応でき、また、重めのルアーをキャストするのは楽ちんだと思います。
しかし、リトリーブするとフロートが水面を移動する際のダイレクトな感覚しかロッドに伝わってこず、ジグヘッドがどのように動いているのか全くわかりませんでした。
フロートリグの釣りはそんなものなのかとも思いましたが、リトリーブ速度を変えてみても同じで、ロッドの穂先が反発してそうなるのかもと思いました。
そこで、フロートのリトリーブには穂先がしなやかにやわらかいソリッドティップのロッドの方が良いではと考えました。
ジグヘッド自体は軽量の0.6g以下を使用するつもりなのでソリッドティップのほうが食い込みが良くフッキング率が高い点を優先させました。
フロートリグのアクションでは、スローにリトリーブをしたり、リトリーブ中にストップさせたり、ドリフトしたり、ただ漂うだけでもアップダウンさせるだけでも良いと思います。
これらを操作するにはソリッドティップのほうが良いと判断しました。
条件3:ロッドのパワーは一般オールラウンド向け
カタログをみるとアジング、メバリングロッドのパワーは、以下があるようです。
- 軽いルアーとライトライン向け
ULウルトラライト
ULLウルトラライト、ライト(ウルトラライトとライトの中間)
Lライト - 一般的オールラウンド向け おススメ
MLミディアムライト
Mミディアム - ヘビーカバー向け
MHミディアムヘビー
Hヘビー
XHエクストラヘビー
フロートリグは遠投を目的としているため、それなりにウエイトのあるフロートをキャストしなくてはなりません。
キャストしたあとは、フロートリグをリトリーブしないといけません。
また、遠投をすることでいつもより大型のターゲットが釣れる可能性があり、大きな魚を引き寄せるパワーが必要です。
そう考えると、普段、ジグヘッドリグ単体で使用している月下美人 AJING 55 UL-Sのようなウルトラライトなロッドや、メタルジグ用に使用している月下美人 メバル 76L-Tのようなライトなロッドでは、フロートをリトリーブする際に不安があります。
ターゲットの種類や大きさなどにもよりますが、一般的オールラウンド向け(MLかM)がおススメです。
条件2までですでに1製品に絞られてしまいました。
運良く、月下美人 AJING 78ML-SはパワーがMLだったのでこのロッドに決めました。
使用するフロートリグ
フロートリグの種類
以下は、ジグキャスターライト MX 89Lや月下美人 メバル 76L-Tで使用するためにすでに所有しているフロートです。
メーカー | 品名 | タイプ | 重量[g] |
---|---|---|---|
アルカジックジャパン | ぶっ飛びロッカーII | L-F0 0g | 8.9 |
L-F 1.0g | 7.9 | ||
L-HF 1.5g | 7.4 | ||
シャローフリーク | F 0.3g | 7.5 | |
シャローフリークダイブ | ダイブ -0.6g | 11.7 | |
ダイワ | 月下美人 月ノ雫II | SS | 6 |
F | 6.5 | ||
月下美人 月ノ彼方 | F | 12 |
ぶっ飛びロッカーIIや月下美人 月ノ雫IIは中通しタイプのフロートです。
カン付の方がフロートの交換など都合が良いのでカン付に改良するのもありだと思います。
7g以下のカン付フロートは市販品では見かけません。
残浮力
フロートリグの釣りでどのような操作をしてどのレンジを攻めるのか?
フロートを浮かしたいのか沈めたいのか?
まずフロートの残浮力を調べます。
アルカジックジャパンの製品はこの残浮力の記載がありますが、ダイワの製品にはありません。
記載してあるからといって必ずあっているのか?という疑いもあるので結局、残浮力は自身で確認するのが確実です。
残浮力は1g以下の製品が多くカン付タイプは0.5g以下がほとんどです。フロートを浮かしたい場合は、ジグヘッドは0.2gや0.4gあたりのウエイトのジグヘッドを準備しておくとよいと思います。
フロートを沈めたい場合は、シンキングタイプを使うか残浮力以上の重さのジグヘッドにすれば可能です。
実際にやってみるとフロートを沈めるより浮かせるほうが難しいです。
フロートの残浮力に対して、仕掛けの重さがどの程度になるのか?の結果で浮くか沈むかします。
この仕掛けの重さに含まれるのは、ジグヘッド、ワーム、スイベル、スナップです。
厳密にいえばラインの重さも含まれます。
どのような仕掛けにするかでもちろん使用するパーツが異なります。
最終的にジグヘッドで調整するのが楽なので、できるだけスイベルやスナップなどジグヘッド以外は軽くてそれなりの強度のあるものにしたいものです。
シャローフリークは仕様通りの残浮力、月下美人 月ノ彼方は製品ページには約2.0gでスローシンキングタイプになるような説明ですが、おそらく約0.2gが正しい数値だと思います。
シャローフリークは三又サルカンをつけてジグヘッドを0.2gにすればギリ浮きそうですが、月下美人 月ノ彼方を浮かすのは困難ですのでたまにアクションをいれて浮かせ、沈みすぎないように工夫が必要なです。
フロートリグ仕掛け
中通しタイプ仕掛け
カン付きタイプ仕掛け
以前の実釣結果から3点フロートリグ改造仕掛図のようにカン付きタイプで三又スイベルを使用した仕掛けが絡みにくかったです。月下美人 AJING 78ML-Sで使えそうなのは、シャローフリークダイブ 11.7gと月下美人 月ノ彼方 12gです。フロートの交換、ジグヘッドの交換を考えるとどちらにもスナップを取り付けた方が手返しが良くなります。スナップなどのパーツは大物が掛かる可能性があるため普段よりは強度に注意が必要です。
メインラインはPE 0.6号(11lb)、フロロラインリーダー1号~1.2号(4lb~5lb)、フロートとの結線用ライン2号くらい。フロート用のスナップはラウンドタイプが良いと思います。
月下美人 AJING 78ML-S フロート用仕掛け
以前の実釣では試せなかった基本的な3点フロートリグ仕掛けを試してみようと思います。
ロッド
8ft以上のロッドが遠投しやすく、たらしを長くとっても余裕があります。パワーはMかMLくらいがおススメです。
リール
リールはスピニングリールなら2500番が丁度良いでしょう。
メインライン
アルカジックジャパンの推奨ラインはPE0.3号~0.6号です。
ラインはフロートのウエイトにもよりますが、PE0.6~0.8号くらいが安心して使用できると思います。
PEデュラセンサー×8+Si²シリーズは月下美人、紅芽、モアザン、ソルティガ、エメラルダスなどでリリースされています。
0.6号-200mがあるのはモアザン以外の5種です。このうち、マルチカラーでマーキングがあるのは以下の4種です。
マルチカラーやマーキングがあるとタナを把握するのに便利で船釣りに活躍します。
メーカー希望価格は同じなので市場の価格や好みのカラーで選ぶとよいと思います。
スピニングリールでバチコンなら0.4号推しですので、別にラインを用意する方が吉です。キャストイカメタル、キャストタイラバを兼用するのであれば0.8号が良いと思います。
※月下美人 78ML-Sの適合PEラインは0.15号~0.6号までです。
リーダー
アルカジックジャパンの推奨リーダーは、4lb~8lbです。
リーダーは、中間リーダーとティップリーダーを同じ強度にするか、中間リーダーがやや強度があるようにすると安心です。
絡み防止には「しなやか」タイプがおススメです。
詳細情報 シーガー グランドマックFX 2号
バチコン用リーダーが参考になると思います。
スナップ
ジグヘッドの取替えを楽にするためにスナップを使用する場合は、大物が掛かる確率も増えるので強度はタフタイプが安心ですが、フロートの残浮力を考えスナップの種類を決めてください。
フロート自体をスナップで接続する場合はラウンドタイプのスナップが良いと思います。
詳細情報 ダイワ 月下美人 ナインスナップ F
ジグヘッド
ジグヘッドは、フロートの操作をどうするかでウエイトを決定することになると思います。この時、ワームも重さに影響します。
ダイワ製のジグヘッドは0.5g以上がほとんどなので、0.4g以下が揃うヤリエのジグヘッドまたはフックがおススメです。ウエイトなしのフックのみにガン玉で調整することもできます。
詳細情報 ヤリエ
ワーム
ワームはロッドアクションをしなくても潮の流れにゆらゆらと反応するタイプがおススメです。
バチコン用と兼用できます。
おススメバチコンで実績ありワーム(2inch 微弱グローレモン)
フロート
どのレンジをどのように攻めるのかでフロートの残浮力を考慮して選択すればよいと思います。フロートリグの操作を参考にしてください。
シャローフリーク F 10.5gだと残浮力は0.6gあるので浮かせやすくなります。
安定した釣果をだすには仕掛けが絡まないような工夫が必要です。
詳細情報 Arukazik Japan シャローフリーク 10.5g ホワイトグロー
詳細情報 月下美人 月ノ彼方 F M
考察 フロートの取り付け
Fシステム
「Fシステムに関するQ&A」が参考になります。
初心者がFシステムを組む場合、以下のトラブルの対策をどうするかがポイントです。
- PEとリーダーの結線部の切断(高切れ)
- ラインの絡み
簡単な方法は三又サルカンを使う方法ですが、それにはメリットデメリットがあります。
- ライントラブル(糸絡み、高切れ)減少
- 自重が増加する(フロートを浮かせるのが難しくなる)
- 操作感度とアタリ感度の低下
キャスト時にたらしを多めにとる、ガイドに結線部を通過させないまた回収時に早く巻きすぎない、劣化する前にラインを組み直すなどちょっとした気配りでトラブルは減少します。
三又サルカン
スイベルとサルカンの違いは、いろいろと単位が違うのと同じでスイベルは西洋から入ってきたものでサルカンは日本の漁師さんたちが使っていたものです。
同じものです。「三又サルカン」で検索してもあまり製品がヒットしません。
オーナー製品だと「Wクレン親子」で検索すると出てきます。ダイワ製品だと「ローリングスイベル親子」でヒットします。
オーナー Wクレン親子 7×10号 強度12.1kg 自重 0.27g
ダイワ DスイベルSS ローリングスイベル親子 6×7 強度26/21kg 自重 0.35g
ジャングルジム キャロ・フロートスイベル Sサイズ 強度16/9kg 自重 0.32g
このように一番強度の低いものでも自重が0.3g前後あります。
スナップの自重が0.02g~0.05gくらいの製品が多いので、三又サルカン+スナップで0.3g~0.4gくらいになります。
インターロック付きスイベル
三又サルカンは、フロートを取り付けるインターロック付きの製品を紹介しました。インターロック付きスイベルではラインを通してスイングさせるタイプを紹介します。わかりやすい製品だとウキスイベルです。ラインに通すなら内径が0.8mmくらいで問題ないと思います。
以下はSキャリーのように取り付けるイメージです。からまん棒やウキ止めを使えばスイベルの可動域を制限できます。
ウキペットタイプかスイベルタイプを取り付けます。
ささめ針 遊動うきペット(P-211) サイズ:M
富士工業 リグスベル MSM-OR2.5 スイングタイプ
ウキ止め
ささめ針 止まるん棒 (P-287)
サンライン とまる ウキ止め糸
海太郎 村上式天秤
海太郎 村上式天秤『伊勢天秤』のようにラインをパイプで覆いそのパイプに通すのであればパイプの外形に合わせたスイベルの内径サイズが必要です。以下は海太郎 村上式天秤 伊勢天秤を真似て自作する場合のパーツリストです。パイプは外形1.4mmにしていますのでこのサイズが変わる場合、発光玉やラウンドスナップの内径を調整する必要があります。
東邦産業 FIXパイプ 0.6mm (2050) ナチュラル
パイプは絡み防止パイプだと柔らかすぎるのでFIXPIPEの方がおススメです。
長さは2.5mあるので、パイプを11cmくらいでカットすると22本分作れます。
2種類の長さを作る場合、11cm9本と15cm10本にすれば残り1cmで計19本作れる計算です。
東邦産業 発光玉ソフト 5号 グリーン(1006) 徳用 (1046)
発光玉のビーズは1本に2個必要なのでお徳用なら1パック(50個)あれば足ります。
片方のビーズは接着剤で固定するのでがっちり接着できる接着剤が必要です。
NTスイベル ラウンドスナップNTパワー サイズ5
ラウンドスナップNTパワーは7個入りなので3パックは必要です。
DUEL スーパーシモリ玉 Sサイズ
内径0.8mm(外径1.6mm)に発光玉5号(内径1.8mm)だと発光玉が抵抗なく滑り移動式にできます。内径0.8mm(外径1.6mm)に発光玉5号(内径1.8mm)だと発光玉にパイプを通せますが滑りが悪いです。この場合は発光玉6号(内径2.4mm)にすれば発光玉が抵抗なく滑り移動式にできます。
ラウンドスナップNTパワーサイズ5のアイであれば内径が大きいのでパイプに通しても余裕がありますので移動はスムーズです。
固定する側のビーズはきっちりサイズにすると接着剤を盛る必要もなく接着がしやすくなると思います。
接着剤を塗布後はビーズをくるくる回転させれば接着剤がいきわたると思います。
フロートリグの操作
フロートリグの操作では、フロートの残浮力でフロート自体が水面に浮いた状態のフローティングモード、フロートの残浮力以上のジグヘッドを重くしてフロートを沈めるパラシュートモード、フロート自体の残浮力がマイナスでフロート自体が沈むダイブモードの3種類があります。それぞれのモードを使い分けることで、レンジ攻略、スローフォール、などジグヘッドの演出が変わります。
フローティングモード
2015年11月現在、シャローフリークを使用した『Fシステム』には、様々な使用モードがあります。その一つが、最も基本となる[F (フローティング)モード]です。 [ F (フローティング)モード]は、シャローフリークに設定されている残浮力値未満のジグヘッドを組み合わせた状態のリグを指します。例えば、シャローフリーク F-10.5gの残浮力値は0.6g。これに0.6g未満のジグヘッドを組み合わせるとシャローフリークは海面に浮いた状態となり、リーダーの長さ分の深さまでしかジグヘッドを沈めることができなくなります。水面直下のレンジに的を絞って攻略できる最も基本となる使用モードです。
パラシュートモード
[ P (パラシュート)モード]とは、シャローフリークに設定されている残浮力値以上のジグヘッドを組み合わせた状態のリグを指します。
例えば、シャローフリーク F-10.5g(残浮力:0.6g)に1.0gのジグヘッドを組み合わせた場合、シャローフリークはジグヘッドの重量負荷に耐えられず、ゆっくりと沈下を開始します。『シャローフリークダイブ』のページで紹介されている[D (ダイブ)モード]との違いは、フロート本体に浮力があるか否かです。
[P(パラシュート)モード]では、フロート本体に浮力がある状態でリグを沈下させるため、ジグヘッドの着底と同時にフロートの沈下もストップします。また、フロートの浮力を相殺するカタチでリグが沈下するため、例えば、1.0gのジグヘッドのフォールスピードを抑えつつ、そのジグヘッドのウエイトのアクションレスポンスを活かしたリグの演出が可能となります。
ダイブモード
Fシステムの使用モードには幾つかの種類がありますが、『シャローフリーク ダイブ』が得意とする使用モードは [ D (ダイブ)モード]と呼ばれています。
これは、フロート本体が沈下するマイナス(―)浮力状態のモードで、言わばシンキングモードです。『シャローフリーク』のページで紹介されている[P (パラシュート)モード]との違いは、フロート本体に浮力があるか否かです。
[D(ダイブ)モード]では、フロート本体の浮力がないので、フロートもジグヘッドも同時に沈下してゆき、最終的には両方とも着底します。リグの沈下をフロート本体に委ねられるため、先端のジグヘッドを極力軽く設定することが可能であり、その軽量ジグヘッドの利点を生かしたアプローチが水面直下以深のレンジでも演出できます。
フロートリグでの釣りをするのであれば、必ず、最初は昼間の明るい時間帯にテスト的なイメージで行くのがおススメです。いきなり本番の釣りはおススメしません。これはフロートに限らず言えますが、何がどうなっているのか確認ができてそれを修正できるのが理想です。フロートが浮いているのか沈んでいるのかの確認のためにも明るい日中がおススメです。慣れてから本格的にナイトでもチャレンジしてください。
シャローエリアでの釣りのためフロートを浮かすことにフォーカスしていますが、シャローエリアでなければダウンショットリグでも良いと思います。
三又サルカンにフロートを接続していたところにジグヘッドを接続し、ジグヘッドを接続していたところにシンカーを接続すれば完成です。
船からの釣りであるバチコンアジングでダウンショットリグはよく使われます。
挑戦 フロートリグ
フロートリグでの釣りを確立することを目的にあれやこれやとやっていきたいと思います。
ライントラブルのないフロートリグの確立
まず最初は、Fシステムを試してみます。
これでだめならSキャリー方式、これでもだめなら海太郎 村上式天秤『伊勢天秤』方式を試す予定です。
共通パーツ
FGノット
メインラインとリーダーの結束はFGノットにすることにしました。
そろそろFGノットを習得しておいたほうがよいと思い今回はFGノットに決定です。
漁師結び
最近は、リーダーとスナップなどのパーツとの結線は漁師結びにしています。
Fシステム編
リールは、メインラインをどうするのかで決まりますが、PE0.4号/0.6号/0.8号からの選択です。
今回は中間の0.6号にしました。PE0.6号を巻いているのは 18レガリス LT2500S-XHです。
リーダーは、1.5lb/3lb/4lb/5lb/6lb/8lb/12lbと持っているのでこの中から8lbを選択しました。
Fシステムはリーダーの余りを20cmほど残す必要があります。
余りが短い場合は締めこむ前に編み込み部を移動すれば余りを長く取れます。
スナップまたはジグヘッドと結線したのち、ラインの長さが15cm以下であれば絡みにくいようです。
FGノット失敗
FGノットでリーダーラインを余すと編み込み部が移動してしまうことがあるのでFシステムはやめました。リーダーの切断面はライターであぶって丸くしてあります。
移動してしまう理由は編み込みがきちんとできていないまたは締め込みができていないすっぽ抜け状態であったためです。
今回はエダスをつける方法でフロート用のラインを取り付けてみました。
フロート用のラインは一番太い12lbにしました。
太さを変えることで絡み防止を期待しています。
さらにチューブを通すとよいでしょう。
ノットはトリプルエイトノットでひねりを5回にしています。
他には2回結んだ後に余った糸でハーフヒッチで編み込んでいって最後にエンドノットする方法でも良いと思います。
やっぱりFシステムを基準にしたいので最初はFシステムを組むことにしました。
Fシステム完成
前回の失敗点を修正して以下の様にしました。
ロッドのガイドにラインを通してPEラインの先端をリールのパーフェクトラインストッパーで固定してテンションをかけた状態にする
ダイワのLTに装備されているパーフェクトラインストッパーは上部からでもラインを挟めるのでやりやすいです。
その他、PEラインに輪っかを作りリールのハンドルに通す方法もあります。
編み込みの品質向上、適度な締め込みが可能になるはずです。
PEを17回(8.5回)編み込み、ハーフヒッチで仮止めまで行いました。
前回よりキレイに編み込めたように思います。
次に締め込みを行いますが、その前にFシステムなのでフロートを接続するリーダーの端糸の長さを20cmくらいになるように調整します。
(フロートを接続するためのノットを組むことを考慮して長さに余裕をとってください)
この後、十分に湿らせてからゴム手袋を装着して締め込みます。
湿らせる方法は口にくわえる方法が動画などにありますが、FGノットは編み込み部が多く湿らす範囲が広いのと季節や個人差で唾液の少ない場合があるので水に浸すのがおススメです。
手袋や器具を使用した締め付けは素手の時より簡単に締め込めるので力のかけすぎに注意してください。
締め込み度合はPEラインの色が変わりカリカリした感じになれば丁度良いはずです。
PE本線とリーダーをハーフヒッチで7回組んだ後、PE本線のみでさらにハーフヒッチを7回行いました。PE本線とリーダーのハーフヒッチ部はフロートの負荷がかかるのでここが弱いと編み込み部に直接負荷がかかるのでもう少しハーフヒッチの回数を増やしてもよかったかもしれません。最後にエンドノットです。
この時はリールのパーフェクトラインストッパーで固定するのはリーダーです。
そうすることでPE本線もテンションをかけた状態になります。
FシステムなのでカットするのはPEラインの端糸だけです。
以上で完成です。
あとはジグヘッド用のスナップとフロート用のスナップを取り付ければ完成です。
これは釣り場で作業します。
フロートは、カン付タイプの中からロッドの適応ルアー重量にあうものでシャローフリーク 10.5gにします。残浮力は0.6gです。