バチコンアジング用ロッドを購入して、初めてのバチコンアジングに行ってきました。
ロッドアクションや目感度手感度を良くするにはオモリの重さにあったロッドが必要になります。
東京湾の場合は、エリアによって潮の早さや水深が全く異なりますのでオモリの重さに注意が必要です。
東京湾バチコンアジングとは
東京湾のバチコンアジングは、従来のチャーター船や小型ボートで主にナイトゲームのスタイルとLTアジ乗合船に便乗するデイゲームのスタイルがあります。ここでは、LTアジ乗合船に便乗するデイゲームのスタイルについて記載します。すべてのLTアジ乗合船ではありませんが、午前と午後の2回出船する船宿があります。この場合は、午前のあと港に戻って清掃と午後の準備をします。なので午前と午後の両方に参加が可能です。
このように東京湾では他の地域のバチコンアジングとは状況がことなります。
東京湾ではLTアジ船に便乗するスタイルが注目されていてデイゲームです。
チャーター船の釣りと同じ感覚でロッドを選択すると失敗します。
LTアジがメインのエサ釣りの乗合船に便乗させてもらいます。
エサを撒いてくれるのが釣果にも影響しています。
LTアジのエサ釣りの方がおられるおかげでバチコンアジングのデイゲームが成立しているといっても過言ではありません。
しかし、エサ釣りとバチコンでは仕掛けが異なるので潮の影響の受け方が異なります。
東京湾のLTアジ乗合船
12トンクラス、定員約30人
40号のビシを使用(オモリの重さは150g)
片天秤仕掛け
仕掛けは2m、2号、2本バリ
ラインはPE1号~2号
寄せエサはイワシミンチ/付けエサは青イソメか赤タン
水深20m前後のエリア
指示タナは底から約2m~3m
条件が重なると周囲の方とオマツリしてしまいます。
迷惑をかけてしまうかもしれない?すごくプレッシャーです。
もう少し自分でコントロールできるようにしたい。
つまり、これが今回の目的です。
もっとも簡単な方法はオモリの重さでコントロールする方法です。
またタングステンのような体積が小さく重い材質や抵抗を受けにくい形状のオモリにすれば早く沈めることが可能です。
ラインの太さやブレイド数なども影響するので潮を受けにくいものを選択すればさらに効果が望めます。
メインラインだけでなくリーダーラインの太さも影響があるようです。
ボートアジング
従来からの何人かでチャーター船を借りたり手漕ぎボートなどで沖にでてジグ単のキャストやメタルジグを使った横と縦のルアーゲームでアジを狙う釣りが一般的なボートアジングです。使用するジグは、ジグ単であれば2g前後、メタルジグだと10gくらいまでのウエイトです。この重さでボトムがとれるようです。タックルはショアで使用しているものがそのまま使える設定です。
このチャーター船や小型ボートでいくアジ釣りのボートアジングにおいてバーチカルにコンタクトしてアジを狙う釣りが盛んになりバチコンアジングが誕生したそうです。
ボートアジングのバチコンアジング用ロッドは、2g前後のジグ単や10g程度のメタルジグが始まりのため、ルアー重量が軽く、その上、適用範囲が狭い設定です。
また適用ラインは0.5号前後です。
ショアで使用しているロッドでも可能です。
チャーター船なので割とタックルは自由です。
チャーター船のバチコンアジングでは、オモリは14g~56gくらい
水深や潮の流れに応じて使い分けます。
月下美人 MX AJING BOATはチャーター船に最適
月下美人 MX AJING BOAT 64L-Sは、適応錘負荷は3号弱~10号強(10g~40g)です。
16号(60g)くらいまでは魚付きで単純に垂直方向に浮き上がらせることができるとお聞きしています。
ダイワフィールドテスターの方のコメントでは、チャータ船であれば14g~56gで水深や潮の流れに応じて使い分るとありました。
月下美人 MX AJING BOAT 64L-Sのスペックにピッタリです。
今回、バチコンアジング用に購入した月下美人 MX AJING BOAT 64L-Sは、まさにこのボートアジングのバチコンアジング用ロッドだったといえます。
月下美人 MX AJING BOAT 64L-Sは、状況に応じ適正なウェイトのオモリを使える余裕がロッドにはありませんでした。
実際には余裕があったのかもしれませんが、製品ページを参考に当日用意したオモリはMAX42gでした。
ラインの太さにも影響されるので細糸ならもう少し軽くできる可能性があります。
当日使用したメインラインはPE0.4号で、リーダーは8lb(2号)、捨て糸は6lb(1.5号)でした。
今回お世話になった船宿の推奨オモリは15号~25号でした。
机上計算ではなく現場で実際に試すしかありません。
船宿の船長さんも現場で試してみてと最後には言っておられました。
はじめてのバチコンで行ったポイント3か所の水深は18m~23mでした。
実際に使用したオモリはタングステンの11号強(約42g)です。
一般的には適切なウエイトの選択だといえます。
タングステンなので早く沈みますのでより適しています。
しかし、状況はラインが斜めに流れることがしばしばあり、最悪なときはボトム着底しなかったこともありました。
もちろん毎回ではありません。
ボトム着底してラインが真っすぐにはっているときはよく釣れました。
適正のウエイトを使用すればタナがとれるので釣果もアップします。
オモリの適切なウエイトとは
船釣りのタックルや仕掛けで影響があるのがラインの太さとオモリのウエイトだと思います。
ここでは、オモリの適切なウエイトとは?について記載します。
- ラインが真っすぐはる重さ
- ボトム着底がわかる重さ
- 上記を満たすできるだけ軽いオモリ
ラインの角度や仕掛けが流れるのかを見ながらオモリの重さを調整します。
ラインが斜めであっても、全員同じ角度であればオマツリしません。
この時、投入/引き上げタイミングによって周囲の人と異なる角度になることがあります。
これはオモリ(仕掛け)が移動したためではなく、船が移動してしまった場合に起こります。
適切ウェイトでないとき
仕掛けが船の下の方向へいく
仕掛けが船から離れていく
仕掛けが左右に流れていく
ボトムに着底しないでずっと流れていく
何種類かのウエイトのオモリを持っていき当日の状況で調整することができればベストです。
東京湾LTアジ船に便乗するバチコンアジングで使用するオモリは10号~20号と言われています。
最初は15号からはじめて様子をみて軽くしたり重くしたりです。
では15号を中心にどれくらいの種類のオモリを用意すればよいのか?
1号は3.75gですので、3号で11.25g、5号で18.75gです。
状況を変化させるだけの十分な変化になるのは5号きざみ20g弱でよいのではないでしょうか?
ゆえに10号、15号、20号の3種類は準備していくとよいでしょう。
オモリの適正なウエイトは水深と潮の状況に左右されるものなので自分の行く船宿に合わせて考えてください。
私がお世話になっている船宿は、潮の流れの速いポイントに行くため15号~25号を推奨しています。状況によっては20号以上の指定があります。
LTアジ乗合船バチコンアジング用ロッド再考
いよいよ本題です。
東京湾LTアジ船で使用できるバチコン用ロッドは?
オモリは10号~20号といいましたが、結局は利用する船宿の指定を遵守しなければなりません。
先日行った船宿では「指定はないけど15号~25号かな?」と言われていました。
グラムに換算すると「56.25g~93.75g」です。
月下美人 MX AJING BOAT 64L-Sではすでにオーバースペックです。
なので他のロッドを探すことにしました。
メーカーによっては100gくらいまで適応しているバチコン用ロッドがありますので、そういうロッドがおススメになります。
ただし、非常に種類は少なくなります。
それ以外ではイカメタルロッドか、あとは汎用ライトゲームロッドとなります。
船のライトゲーム全般の釣りをするのであれば汎用ライトゲームロッドがおススメになります。
LTアジがメインで、すでにタックルがあるのなら、まずはそのタックルで試すのが良いでしょう。
がまかつ ラグゼ VCチューン
バチコン専用ロッドなら「がまかつ VCチューン」はどうでしょう。
特長は以下の通りです。
- ウエイト対応域が広い
- スピニングモデル2/ベイトモデル1
- パワー M/MH
- 適正ライン PE 0.2号~0.8号
- ブランクス全層に「TORAYCA(R)T1100G」
- グリップ長 405mm/435mm
- 希望本体価格 39,800
VCチューンは2019年に発売されたバチコン用ロッドで、少し発売から時間が経過している点と高額である点をどう判断するかです。「バーチカルコンタクトゲーム専用軽量高感度モデル」と記載されている点で、ボートアジング用ロッドにある「バチコン対応」より東京湾 LTアジ乗合船に便乗するバチコンに適しているように感じます。
持ち重りが少ない軽量バランス設計で、ソリッドティップによる目感度、「リザウンドグリップ」による自重軽減と手感度(反響感度)アップを追及しています。ブランクスは「トレカ(R)T1100G」採用で高強度、高弾性を実現しています。
VCチューンには3モデルあります。
S610M-solid
S610M-solidはMパワーのスピニングロッドで適応錘負荷は10g~75g(おおよそ3号~20号)までです。
15号を中心にコンディションに合わせてある程度変えていくことが可能なスペックです。
自重が85gなのでダイワのイカメタルロッドと同じくらいのウエイトです。
適正ラインは0.2号~0.8号なのでバチコンで使用するラインとして丁度良い範囲です。
全長は208.5cmと2m越えの長めのロッドです。波で揺られる際の仕掛けの安定させやすさが向上します。
このロッドはイカメタルにも利用できそうです。
1ftは何cm?
S610M-solidの全長を6.1ftと勘違いして185.42cmと記載しているサイトがありますが、610は6フィート10インチです。
1フィートは12インチ、1インチは2.54センチです。610は82インチなので「82×2.54=208.28」cmです。
S610M-solidの製品スペック表では全長208.5cmとなっています。
S65MH-solid
S65MH-solidはMHパワーのスピニングロッドで適応錘負荷は15g~100g(おおよそ4号~26号)までです。
15号を中心にコンディションに合わせて十分変えていくことが可能なスペックです。
自重とグリップ長はS610M-solidと同じです。
B65MH-solid
B65MH-solidはMHパワーのベイトロッドで適応錘負荷は15g~100g(おおよそ4号~26号)までです。
ベイトモデルはスピニングモデルに比べて自重が重くグリップ長が長く設定されています。
オモリ20号までのロッド
その他、適応錘負荷が20号くらいまでのロッドの紹介です。
バレーヒル RetroBasic RBS-70VC
バレーヒル レトロベーシックのバチコンモデルです。
RBS-70VCはスピニングロッドです。RBC-70VCがベイトロッドです。
錘負荷は5号~20号です。
パームス Metal Witch Quest MTSC-734VC
パームスのメタルウィッチクエストシリーズのベイトロッドのバチコンモデルです。
メタルウィッチクエストシリーズはメタルウィッチクエストαへモデルチェンジしています。
現在、メタルウィッチクエストはバチコンモデルのみ継続販売です。
錘負荷はMAX75g(20号)です。
横浜バチコンアジング
村上晴彦さんが横浜バチコンアジング(LT乗合船)初挑戦した際の動画です。
どうやってアジャストするのか?非常に参考になります。
この動画では伊勢天秤仕掛けでオモリは15号(56.25g)使用です。
他の船宿さんの説明でも15号(56.25g)からはじめて状況に合わせて軽くしたり重くしたりということでした。
東京湾LTアジ船に便乗する場合のロッドは、適応錘負荷は15号を中心に考えロッドを選択するとよいと思います。
以上、バチコンアジングロッド再考でした。
イカメタルロッドを買ってみました。
近々バチコンアジングで試してみたいです。
失敗しないためには、オモリの適正なウエイトは水深と潮の状況に左右されるものなので自分の行く船宿に合わせて考えてください。
事前に船宿指定の有無、使用オモリの重さやPEラインの太さを聞いておくことです。
同じ東京湾でもその船がどのエリアに行くかによって、水深や潮の流れの強弱がことなり、適切なオモリのウエイトやラインの太さが変わります。
風と潮と釣り座
どの釣り座が釣れるのか?というお題ですが、風向き、潮の向き、船の向き、仕掛けの流れる向きなどがイメージしやすい画像があるので参考になると思います。
どの釣り座がつれるのか?
釣り座は競争で取り合いになることもあるようですが、私はそれよりもオマツリ対策を十分にしたいと思います。
風向きと上潮の流れで船の流れる方向が決まります。この方向は必ず底潮の流れる方向に一致するわけではありません。
船をどのように流すのか?
船長がみんなが釣れるようにうまく考えて船を流してくれています。
こちらの動画も参考になると思います。
特にアジが釣れない方、アジ以外が釣れる方はタナがあっていない可能性がありますのでご覧ください。
タナとリールの巻上げる距離の関係は中学の数学からおおよその数値が算出できます。
船の移動方向と距離は、潮の流れの向きおよび強さと風向きと風力で決まります。
どの方向にどれだけ流されるかはベクトルの足し算で表せます。
仕掛けは海中に浮かせている場合は、潮の流れの向きと強さで決まります。
オモリを着底させている場合は、船との位置関係です。
仕掛けと釣り人の位置関係は船の移動の影響を受けます。
船はスパンカー流しの場合、船首は風上を向きます。
移動した分は船長さんがエンジンの力を使って元の位置に戻してくれます。
これらのことを考慮して、周囲の人の仕掛けと自分の仕掛けが交わったりしなければオマツリを回避できます。
船の移動などを見ながら仕掛けをこまめに上げたり仕掛けを入れるタイミングを意識しているとオマツリはかなりの確率で回避できます。相手がいるからオマツリするので自分だけではどうしようもないですが。