結び方は使用する釣り糸の種類や太さ、またターゲットの種類やサイズなどで使い分けます。
適切な強度が効率を良くし釣果アップにつながります。
適切な強度設定、その強度にあった釣り糸の結び方を習得することが重要です。
どんなに便利になっても釣り糸を結ぶ作業は無くなりません。
この作業を迅速に確実にできるようになることでチャンスが増えかかった獲物を確実にゲットできるようになります。
釣りの上級者はこの釣り糸を結ぶスキルが上級であるといえると思います。
直線強度と結節強度
直線強度とは「引張強度」ともいわれ、ラインに一定の負荷をかけた時の強さです。
ラインとラインやラインとパーツを結んだ際の「引張強度」です。
ラインの素材そのものの結節強度があり、さらに、結び方の影響によって最終的な「引張強度」が変わります。
直線強度と結節強度の関係は、次の式になります。
直線強度 ≧ 結節強度 または 結節強度÷直線強度×100 ≦ 100【%】
一本のラインより結び目があると強度が弱くなります。
しかし、結び方によっては1本のラインと同じ強度にできる可能性があります。
ナイロン | 90% |
フロロカーボン | 80~90% |
ポリエステル | 80~85% |
PE | 50~90% |
引張強度は、結び方により直線強度以下になります。さらに結び方を失敗した場合にはもっと弱くなります。
正しい結び方、正確で確実な結び方を習得することが重要です。
釣り糸の結び方
釣り糸を結ぶ作業は、大きく分けて2ケースが存在します。
- 釣り糸と釣り糸
- 釣り糸とパーツ
以下はこの2ケースについて説明します。
メインラインとリーダーライン
ルアー釣りを前提にしているのでメインラインとリーダーラインと表記しますが、エサ釣りなら道糸と幹糸になります。ルアー釣りで使用するメインラインはほぼPEラインです。
PEラインを使用する場合は必ずショックリーダーが必要です。
FGノット
結節強度:90%~100%
複雑で難しい結び方というイメージがありますが、ポイントをおさえて慣れればもっとも信頼できるノットです。
ライトゲームから大物まで十分な結節強度があります。
編込み回数を変えることで様々なサイズの魚に対応可能であるためFGノットを覚えると便利です。
結節強度は編込みのみだと80%~90%程度ですが、その後にハーフヒッチを保護用に行えば100%に到達するはずです。100%とということは直線強度と同じです。
FGノットは人気がありますが難しいということで簡単に結べるようにと派生した結び方が多く存在しています。
その結果、FGノットといっても結果的に様々な結節強度です。
次の動画の通りのPEラインの編込み、ノットの保護(ハーフヒッチ)、ガイド抜け時の保護(ハーフヒッチ)を行うFGノットであれば問題なく100%になると思われます。
FGノットをマスターしたい方のおススメ動画です。
- 編み込み+ノット保護+ガイド抜け時のノット保護
- 編み込み回数は21回(10.5セット)
- ノット保護のハーフヒッチは5回
- ガイド抜け時のノット保護のハーフヒッチは5回
この編込みFGノットで、ノット部で破断したことは一回もありません。
3.5ノット
結節強度:80~90%
4回でなく3.5回なのがポイントのノットです。
わりと簡単で結節強度が80%以上あるのが人気の理由です。
PEとエステルラインを結ぶ場合など極細糸や細糸を結ぶ方法として人気です。
この結び方は大物には向きません。
当初は良く使用していたノットですが、安定した強度で結べなかったのでトリプルエイトノットにするようになりました。
トリプルエイトノット
結節強度:70~80%
簡単で釣り場でもすぐに結べるのがメリットなのがトリプルエイトノットです。
慣れれば10数秒で結べます。極細糸にも問題なく使用できます。
この結び方は大物には向きません。
リーダーラインとリング
ラインとサルカンやジグヘッドやルアーなどのアイ(リング)を接続する結び方です。
アジングではリーダーラインとジグヘッドやルアーやスナップを結ぶ方法です。
漁師結び
結節強度:約85%
いつも使用しているのが漁師結びです。別名完全結びともいうようです。
強度は巻き付ける回数にもよりますが4回~5回が一般的です。
ユニノット
結節強度:約70%
アイにラインが一本しか巻かれていないため強度が弱くこの箇所を二重にすれば10%以上強度があがります。
ユニノットはスプールにラインの先端を取り付けの際、輪っかを作るときに使用しています。
ダブルクリンチノット
結節強度:約85%
アイに1回だけ巻き付いているクリンチノットの結節強度は約30%程度といわれています。
アイに二重に巻き付けることで強度が大幅にアップします。
パローマノット
結節強度:約80%
簡単でかつ強度のバランスがよい結び方だと思います。
結び方を失敗すると手品のようにするっと抜けます。
輪っかにパーツをくぐらせる際にパーツの形状によってはラインが引っかかるので、細糸を使用しているとそれが面倒に思うこともありました。
イモムシノット
結節強度:約100%
大物にも通用する結び方です。
太いラインを使用する場合はリングにラインを掛ける方法が少し変わるようです。2つ目の動画を参考にしてください。
不意な大物の対応と根掛対応
ライトゲームといわれる防波堤などからのお手軽なルアー釣りの場合、タックルをよりライトにしているため、不意の大物、たとえば、50cm以上のクロダイや60cmくらいのシーバスが掛かった場合に、そもそもそのタックルで釣りあげられるのか?リールやロッドパワーによっては引き寄せることすら不可能です。
ラインがどんどん出ていきリールに糸がなくなる恐怖、ロッドが折れそうな恐怖、そんな大物がかかる可能性は否定できません。そのときに、100%の結節強度の場合、ラインはどこで切れるのか?もしラインが切れなければロッドが折れるまで継続するかもしれません。また、ラインが切れるとしてどこできれるのがよいのか?それはできるだけ短いのが良いに決まっています。その1つが結び目です。ルアー釣りであれば結び目はメインラインとリーダーライン、リーダーラインとルアーの2箇所は必ずあります。このどちらかで破断してくれるのが理想です。全く外せない根掛時にもどこで破断するのか?が重要です。
ラインを切断するという判断も必要
ラインを切断する場面に遭遇した場合、間違ってもドラグを最大に締めて破断させようとしてはいけません。リールが壊れるかロッドが折れます。無理と思える大物が掛かった場合や取れない根掛の場合は、必ず、ラインブレーカーという道具を使うなどしてラインを安全に切断します。
結節強度は80%前後
主観ですが、表題の通り、結節強度は100%を必要としません。
故意に破断させないといけない場面に遭遇することが多々あるためです。
大物狙いの釣りとはまた違った考え方になると思っています。
ライトゲームでは直線強度に対して結節強度は80%~85%くらいあれば破断箇所のコントロールができるのではないかと思います。ルアーとの接続点で破断してくれるのがベストです。
バチコンのジグヘッドとの結び方はイモムシノットは使用せず漁師結びを使用しています。
針が曲がって、折れて外れる、魚の口が切れて外れるとかあればなおよいのですが。